「孔食(こうしょく)」と呼ばれる、局部的に発生したサビの一種です。
ステンレスは、鉄を主成分として、クロムを混合した合金です。クロムと空気が反応することにより、表面に不働態皮膜と呼ばれる薄い膜が生成され、サビが進行しにくいという特徴があります。
しかしながら、汚れや水滴などの付着によって、不働態皮膜が生成されない状態が続いた場合、サビが発生することがあります。
表面の一部が白く変色している状態は「孔食」と呼ばれており、局部的に発生したサビの一種です。水道水や食材に含まれる、酸や塩素イオンによって、不働態皮膜が侵されて剥げたようになり、白っぽく色がくすんだように見えたり、黒茶色に変色したりする場合があります。
変色した際には、早めに研磨剤入りのクレンザーなどでこすり落としますと、これ以上の腐食に発展することなくご使用いただけます(表面に細かい擦りキズは発生します)。
なお、孔食は部分的に発生するため、「塗装(コーティング)が剥がれた」とのお申し出を受けますが、ステンレス製品には、コーティング等の加工を施しておりません。